片山博貴(本名 片山弘毅 )は東京藝術大学図按科(現デザイン科)在学中よりアートディレクターとして活躍し始め、その後国内外で高く評価され多くの賞を受賞しました。晩年は個人的な絵画作品の制作に没頭し、作品のテーマは自然、宇宙、神秘、神、精神性など多岐に渡り、数多くの作品を描きましたが、世に出す間もなく1993年に56歳の若さでこの世を去りました。片山博貴の永眠と共に深く眠ったままであった絵画作品は2020年に公開されました。
1937
本名 片山弘毅(かたやま こうき) 3月26日熊本県山鹿市生まれ 。祖父母に育てられた。
1963
東京藝術大学美術学部図按科(現デザイン科)修了 / 株式会社博報堂入社
1967
独立のため同社退社
1968
株式会社ノイエ・クリエイティブハウス設立
(1963年〜90年代初頭にかけ、アートディレクターとして国内外で活躍し各賞受賞。)
1989
自身の内面的、精神的なビジョンを表現する絵画作品の制作を開始した。
1990
アートディレクターとして多忙でありつつ、絵画作品の制作にも没頭した。厚手の板と三味線の弦を用いた独自の絵画制作用道具も作り作品に多用した。テーマは自然、宇宙、神、精神性など幅広かった。画材はキャンパス布や紙、石などにアクリルガッシュや時に金粉、銀粉などで描いた。
1991
長年に及ぶアルコール中毒の禁断症状で幻覚などが見え始めた。食道癌の宣告を受け、7時間以上に及ぶ手術のあとオフィスの近くで自宅療養。ギリギリの体力と精神状態で絵を描き続けた。
1992
癌が進行し長い入院生活に入った。病床で万年筆一本と小さなスケッチブックで点描作品をずっと描き続けた。
1993
最期まで描き続け、闘病の末10月31日に逝去。大きく美しい満月の日だった。
1963
銀座伊東屋ロゴ、トータルパッケージデザイン / 銀座サン・モトヤマのパッケージデザイン
1965
埼玉銀行の広告キャンペーン(1971まで)、同年雑誌広告賞 グランプリ(1971年まで連続受賞)、消費者の為になる広告最優秀賞(1971年まで連続受賞)
1968
東洋紡 全国カレンダー展通産大臣賞2年連続グランプリ
1970
東洋紡 全国カレンダー展工業技術院賞
1972
カネボウ化粧品 ifシリーズの開発、他シリーズトータルプロデュース及びクリエイティブディレクション(表現コンセプトの新しさにより圧倒的なカネボウの飛躍の基礎を作った。)
1975
オンワード樫山 マッケンジー広告キャンペーンの総合プロデュース及びクリエイティブ ディレクション (CF, グラフィック / 1971まで継続) ) 刑事コロンボのピーターフォークをイメージキャラクターとして起用
1976
オンワード樫山 新広告キャンペーンのトータルプロデュース及びクリエイティブディレクション(CF, グラフィック)
1977
HONDA 海外向けカレンダー「WALL」世界カレンダー展銀賞 WORLD ルイ・シャンタン ブランド販促キャンペーンのトータルプロデュース及びクリエイティブディレクション
1978
SEIKO海 外向けカレンダー「子供の夢(Les Enfants)」全国カレンダー展工業技術院賞
富士フィルム RD100新発売キャンペーン
ビクター音産 喜多郎の1stアルバム「天界」ネーミング、ジャケットデザイン及びデビュープローモーション
1979
SEIKO クレドール販促キャンペーン
1980
0101 (丸井)「君よ絵になれ」シリーズクリエイティブディレクション(CF・グラフィック/ 82年まで継続)
0101 (丸井)各店オープンキャンペーンのトータルディレクション(CF・グラフィック/ 83年まで継続)
オンワード樫山 レディース各ブランドのトータルキャンペーンディレクション(1985年まで継続)
1981
0101 (丸井) 創業50周年キャンペーンのトータルディレクション
1982
オンワード樫山 ジェーン・モアのTV CF「小便小僧」カンヌ国際広告映画祭TV・CM部門 銀メダル受賞
1984
J. P. ゴルチエ 日本上陸キャンペーンの総合プロデュース、トータルディレクション(CF・グラフィック/1986年まで継続)各賞受賞
1985
サントリービール「MALT' S(モルツ)」新発売のネーミング、企画プランニング
1986
0101 (丸井)新パッケージのデザイン、デザインシステムの開発、アートディレクション 同作品で国際広告コンクール・ニューヨーク「クリオ賞」パッケージ部門グランプリ受賞
1989
ルイ・ヴィトン・ジャパン - クリスチャン・ラクロワ日本上陸キャンペーンの総合プロデュース、トータルディレクション(ファッションショーを含むイベント、広告販促の制作)
1993
写真家 藤井秀樹「水の精 からだ化粧」写真集のアートディレクション
©︎ 2020 Hiroki Katayama Artworks